気学は長期的な計画の上に方針を定めるものであって、今思いついたから転居したい、また出店したいといってなかなか出来るものではありません。
今年の二月初旬の新聞でしたか、東京の大手百貨店が大阪に進出しましたが、売場面積の60パーセントを撤退し、一般の店舗が出店するとのこと。
明年にはその百貨店の名前も無くなる完全撤退のようなことが記されておりました。
私の記憶によると、この百貨店は確か平成23年(2011)5月にオープンしていたのではないかと思います。
と言う事は、方位盤を見ますと、西九紫暗剣殺と歳破とが重なる大凶方位であります。
店舗の開店時期については、大凶方のうち暗剣殺、五黄殺、歳破とありますが、暗剣殺はいろいろなトラブルがあるか、一時的に良いという事があっても、そのトラブルに負けてしまう人と、ごく少数ですがなんとか切り抜けることが出来る人とがあります。
しかし、多くの人はトラブルのために自滅してしまうようです。
五黄殺は土気の作用なので一時良くとも長い間に土と化するという結果です。
その点、歳破は強く早く影響します。
私の知る限り、生き残ることは大変難しいように思っています。
平成8年に、東京駅の隣にあった鉄鋼ビルに本社を持つ航空会社が南八白歳破で天王洲に移転しました。
平成22年1月に、政府や大手銀行が束になってテコ入れをしましたが、結局会社更生法の適用を申請しました。
立派なビルを造って本社を移転しましたが、維持できなかったのです。
このように大企業でも大凶方に出店したり本社を移転しては上手くいかないのです。
中小企業が大凶方に出店したり、本社を移転して順調に行かないのは当然と思います。
その悪い方位に転居したのを気学で何とかならないかと言われる方が意外に多いのですが、出店やまた本社を移転する前に相談し、何年何月どの方向に出店または本社を移転することが良いかを相談すべきで、してしまった後になって「困った、どうにかなりませんか」と言われても気学では如何とも方法がないのです。
土地に余裕があれば一時的に良くなる方法もありますが、商店などは余裕がないので難しいものがあります。
気学は長期的な計画の上に方針を定めるものであって、今思いついたから転居したい、また出店したいといってなかなか出来るものではありません。
気学を実行なさる方は、目先のことも大切ですが、できるだけ長期的な視野に立って運用して頂ければ、結果としてあまり目先のことにこだわることなく過ごせることと思います。
