向上心を失うことは、人間らしさを放棄するのと一緒です。
先日、「人生を変えられない人は」というコラムを書かせていただきました。
みなさまがどのように感じられたか興味があるところですが、付随した内容でお伝えしておきたいことがあります。
それは「謙虚になろう」ということです。
名選手とか仕事でも達人と呼ばれる人たちは一様に謙虚です。
凡人からみたら神のような領域に達している人ほど謙虚です。
絶対に自分を過信しません。
それどころか、常に「自分はまだまだ!」と言って精進することを忘れません。
人の前に立っておびえているわけではないですが、自分の智識とかスキルに関しては「自分なんてまだまだ!」と思っています。
だから、より学び、より練習します。「まだまだ!」と思っていますから、人を卑下することなどありません。
その結果、より高い領域に上って行き、精神的にも高揚しますから尊敬を集めます。
ところが、反対に謙虚さを忘れた人はどうでしょう。
結果もないのに(何故か)慢心していますから、精進などしようともしません。
他人からみれば、人の事なんて言えた立場でもないのに、人を卑下します。
その結果、人の信用を失うし、仕事ももらえません。
人生に「これでいい!」なんてありません。
常に勉強です。常に練習です。
他の動物に持っていない、人間だけが持っているものは向上心です。
それがあるからこそ、人間は人間でいられるのです。
猫に育てられた犬が「にゃー」と鳴くことはありません。
鳥を見た猫が自分も飛ぼうとして手足をバタバタさせることはありません。
ところがオオカミに育てられた人間は、オオカミと同じように吠えます。
人間だけが「目指す」からです。
向上心を失うことは、人間らしさを放棄するのと一緒です。
私は師匠に言われたことがあります。
「一生が勉強ですからぐずぐずしている暇なんてありませんよ。
損をするのは自分です。
人間の一生なんて神の瞬き1回分なのですよ。」と。
謙虚になって、そして向上心を持ちましょう。
